情炎の花〜その瞳に囚われて〜

するとそのままこちらに突っ込んできて、なんと男たちをそのまま跳ね飛ばしてしまった。

そして車から玄が見た事もない冷たい顔をして現れたかと思えば、私をチラッと見るなり眉間にシワを寄せ、なんとか避けて轢かれなかった女の所までスタスタと歩く。

そして勢いよくその女を蹴り飛ばした。

女はダンボールが積み重ねられた所まで吹き飛ぶ。

「おい。女」

そう言って倒れた女の髪を鷲掴みにして振り回すように起こした。

「お前、安藤んとこの一人娘だな？」

その女はあまりの恐怖に震えて声が出ないようだ。

「わかってんだろうな」

「す、すみません…」

「あ？　おい。お前ナメてんのか？　テメェの親父も一緒に破門だ」

「そ、そんな…」

「子供のケツは、親が拭くんだよ。んな事も知らねぇのか？」