情炎の花〜その瞳に囚われて〜
「お前こんな事もできないのかい! 本当に、お前なんて生まれて来なきゃ良かったんだよ! ちょっとは役に立ってもらわないと、こっちもやってられないよ!」


祖母は私の脚を持ち上げ、バシバシと叩く。


「そこはそうじゃないって何回言ったらわかるんだい! この役立たず! 顔だけは綺麗なんだ。 そこだけはクソ親に感謝するんだね」


そしてグイグイとまた私の脚を持ち上げた。

痛い!
無理だよこんなの!
声が出ない。
苦しい。


ガバっと起き上がる。

「はぁ…はぁ…ゆ、夢…」

ベッドサイドのアラームには時刻の下に4月28日の表示がされていた。

そうか。
今日はあの人の命日か。

そしてまた深いため息をついた。



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