情炎の花〜その瞳に囚われて〜
護衛が付く中、凪とホテルにチェックインした後さっそくレストランへ向かう。
ホテルの側にある白亜の外観をしたそのレストランは、創作料理を食べれる。
テラスに出れば山から見える夜景が楽しめるようになっている。
今日は星も綺麗だ。
凪とレストランのホールに入れば、他の一般客がザワザワとしだす。
クソ。
貸切りにすれば良かったか。
いちいち騒ぐな。
飯くらい静かに食わせろ。
凪の腰に回す手に力が入る。
「玄。シワ」
チョンと眉間を突かれクスッと笑われる。
「ああ」
俺はその顔を見ただけで苛つきもおさまる。
こんなに自分が単純な男だとは知らなかった。
そして個室へ入る。
向かい合って座ってシャンパンで乾杯をした。
一緒に住んでわかったが、凪は案の定お酒を飲んだ事がなくて、試しに飲ませてみたら案外飲める口だった。