情炎の花〜その瞳に囚われて〜
そして六月には結婚式も控えている。
六月といえば玄と初めて路地裏でキスしたのもそのくらいだった。
まさか一年後、こんな事になるなんてあの時は思いもしなかった。
「玄。よろしくね」
「ああ。愛してる」
そう言って役所の真ん中だというのに玄は私にキスを落とした。
周りからは小さな悲鳴があがる。
「玄」
「はは。わり。行くぞ」
また腰に手を回すと歩き出した。
外は綺麗な青空が広がっていて桜が咲いている。
心地よい風が桜の木をそよそよと揺らしていた。
自分の誕生日がこんなに綺麗な季節だったのかと初めて知った。
こんな素敵な日に生まれたんだと。
これまで見ていた灰色の暗い日が、こんなに色彩豊かな景色に変わるなんて。
六月といえば玄と初めて路地裏でキスしたのもそのくらいだった。
まさか一年後、こんな事になるなんてあの時は思いもしなかった。
「玄。よろしくね」
「ああ。愛してる」
そう言って役所の真ん中だというのに玄は私にキスを落とした。
周りからは小さな悲鳴があがる。
「玄」
「はは。わり。行くぞ」
また腰に手を回すと歩き出した。
外は綺麗な青空が広がっていて桜が咲いている。
心地よい風が桜の木をそよそよと揺らしていた。
自分の誕生日がこんなに綺麗な季節だったのかと初めて知った。
こんな素敵な日に生まれたんだと。
これまで見ていた灰色の暗い日が、こんなに色彩豊かな景色に変わるなんて。