情炎の花〜その瞳に囚われて〜
それは一瞬の出来事だった。

白昼堂々、事務所に奇襲してきやがった。

窓ガラスが外から投げられた催涙弾によりパリーンと割れる。

クソ!

パァン! パァン!

組員の怒号と銃声が響き渡る。

一人をぶん殴ってマスクを奪う。

ッチ。目がしみる。
ちょっとだけ遅かったな。

他の組員も俺と同様、マスクを奪ってなんとか体制を整える。

「親父は!」

「ここだけです!」

ッチ。完全に狙われたか。

にしてもずいぶん手応えがねぇな。
北の奴らか? これ。

伸びてる奴を叩き起こす。

「おい。お前どこのもんだ」

「し、知らない…た、頼まれただけ…」

通りで。
コイツら金で買われただけのチンピラだ。

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