情炎の花〜その瞳に囚われて〜
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月日が経ちすっかり腹も出ている凪。

一緒に風呂に入る。

凪は俺に寄りかかるように座り、俺は後ろから抱きしめ出てきた腹をゆっくりと撫でる。

「男の子だって」

「そうか。今日、わかったのか?」

「うん」

「名前、決めなきゃな」

そして凪の顔に手を伸ばし振り向かせキスをする。

キスの音が風呂場に響く。

「玄…」

凪はウルっとした大きなかわいい瞳で俺を見上げる。
そんな瞳で見るな。

「上がるか。のぼせそうだ」

「玄。もう、いいって」

「ん?」

何がだ?

「してもいいんだって」

「大丈夫なのか?」

凪はコクっと頷いた。

「優しくなら…」

「わかってる。凪…早速いい?」

正直そろそろ我慢の限界だった。
毎日凪が可愛いくて繋がりたいのを必死に堪えていた。

前のように変に距離も取りたくなかったし、凪と腹の子の為と思ってなんとか耐える日々。
そろそろかとは思ったが、もう大丈夫となればそりゃ早速な。

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