情炎の花〜その瞳に囚われて〜
身支度を整え、渡部さんの待つフルスモークで防弾になっている黒のドイツ製の高級大型SUVに乗る。
「ママ! 天気良くて良かったね!」
椿が三列目のシートから明るい声で話す。
椿は顔は私に似たけど性格は明るくて、負けず嫌いで、実に奔放だ。
やんちゃな二人の兄たちにだいぶ鍛えられたのだろう。
「そうね。風も気持ちいいね」
「窓開けれないけどな」
すかさず蘭に突っ込まれる。
相変わらずガチガチの護衛がついている。
車の窓は安易に開けられない。
「気分よ、気分」
私はそう言って笑った。
車を走らせ山を登る。
外はすっかり新緑がまぶしい季節になった。
綺麗…
窓の外を見ながらそんな事を思う。
「ママ! 天気良くて良かったね!」
椿が三列目のシートから明るい声で話す。
椿は顔は私に似たけど性格は明るくて、負けず嫌いで、実に奔放だ。
やんちゃな二人の兄たちにだいぶ鍛えられたのだろう。
「そうね。風も気持ちいいね」
「窓開けれないけどな」
すかさず蘭に突っ込まれる。
相変わらずガチガチの護衛がついている。
車の窓は安易に開けられない。
「気分よ、気分」
私はそう言って笑った。
車を走らせ山を登る。
外はすっかり新緑がまぶしい季節になった。
綺麗…
窓の外を見ながらそんな事を思う。