情炎の花〜その瞳に囚われて〜
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いよいよパフォーマンスの時間がやってくる。

祖母に教えられた通りに濃い目にメイクをする。

衣装は練習の時とほぼ同じでタンクトップがないだけ。
黒の後ろが紐でクロスになったスポーツブラと黒のブルマ。
シンプルでいい。
髪もポニーテールだ。

前の店ではド派手な衣装だったから誤魔化せる部分もあったが、ここでの衣装は逆にシンプルだからこそ、スタイルが目立つ。

幼少期からバレエとポールダンス一筋でやってきた私は女なのにバキバキの身体をしている。

全然女らしくない体型にため息が溢れた。


ステージの袖に待機する。
この瞬間はいつも緊張する。
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