情炎の花〜その瞳に囚われて〜
さっそく玄の住むマンションへと向かう。
と言っても俺のマンションと同じだけど。
ここは黒澤組の持ち物だ。

玄はここの最上階の部屋。
つまり俺の部屋のひとつ上。


「んで?」

ソファにのけぞって急に尋問態勢で聞いてくる玄。

「いや、だから、バイクの前に飛び出してき

「泊めたとか言ってたよな?」

食い気味で言われる。

「まぁ…」

「お前…」

ピキピキとこめかみが…

「ないない! 何もしてないって!」

「んなわけあるか」

おいおい。俺を何だと思ってんだよ。

「マジで。指一本ふれ…たな」

ベッドに運んだわ。
玄を見れば眉間に物凄いシワを寄せて、歯を食いしばって俺を睨んでいる。
珍しい。
こんなに感情を表に出す玄は。

「違う違う! 寝ちゃったからベッドに運んだだけ。マジで! それだけだって!」

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