情炎の花〜その瞳に囚われて〜
道路を横断しようとしている?

そこにバイクが走ってきているのが見えた。

子猫がバイクの音に驚いたのか飛び出そうとした。

危ない!
私はその瞬間走って猫を捕まえバイクの前を横切った。

急に飛び出した私にバイクの運転手も急ブレーキをかけて、けたたましい音が真夜中の道路に鳴り響いた。

そして若干私のリュックがバイクと接触して私はそのままバランスを崩して転んでしまった。

「あっぶねぇ! 大丈夫ですか⁈ 怪我は⁈」

バイクに乗っていた男性がフルフェイスのヘルメットを被ったまま駆け寄ってきた。
私もすぐに立ち上がる。

「だ、大丈夫です。すみません私こそ。猫が…」

「ね、猫?」

その時私の腕の中でブルブル震えながらニャーニャーと子猫がないた。
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