近付きたいよ、もっと、、、。
 そして、咲結は一番聞きたい事を聞いてみる事にした。

「さっくん」
「ん?」
「あの……さっくんから見て、高校生は恋愛対象に入る?」
「へ?」
「年下は、恋愛対象になる?」
「…………それって……」
「…………私、さっくんのこと、気になってるの。今はただの知り合いだけど……もっと、近い存在になりたいって思ってる。本気だよ? 私に少しでも、可能性……あるかな?」

 始めは、もう少し回りくどい言い方をしようかと迷っていた咲結だったけれど、少しでも距離を縮めたかった彼女はほぼ直球で向かう事に決めた。

 咲結は一生懸命、自分の想いを伝えた。

 それは朔太郎にも伝わった。

 けれど、朔太郎は、

「……咲結、悪い事は言わねぇ。俺なんか止めておけ。お前の歳じゃ、俺みたいな二十歳過ぎた男は大人で魅力的に見えるのかもしれねぇ。けどな、俺はそんなに大人でもねぇし、恋愛とか、そういうのにかまけてる暇はねぇんだ。悪ぃな」

 期待を持たせる事をしないよう、はっきり止めるように言ったのだ。
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