近付きたいよ、もっと、、、。
玉井と共に通学路を歩く咲結は、先程の事を朔太郎に報告しようとスマホを取り出すと、
「なあ、お前さ、寿とも喧嘩してるみたいだけど、本当に大丈夫なのか?」
再び玉井が咲結に声を掛けた。
「……大丈夫だよ。あの、さっき助けてくれた事は感謝してるし、心配してくれるのもありがたいけど……私の事に、干渉はして欲しくない……」
玉井が心配をしてくれているのは咲結も充分よく分かっているものの、過干渉過ぎるのは困ると思った咲結はハッキリそう告げる。
すると、そんな咲結の言葉を聞いた玉井は咲結の手を掴み、足を止めるとこう口を開いた。
「ごめん、ウザいのは自分でもよく分かってる。お前に好きな奴がいる事も分かってるけど……でも、好きな奴が大変な目に遭ってるのを黙って見過ごす事は出来ない。それと……悪いと思ったけど、俺、寿から話、聞いたんだ。お前が、ヤバい人間と関わってるって……そんなの聞いて、さっきの現場見ちまったら尚更放っておけない。なあ、橘、今からでも遅くない。危険な男と付き合うのは止めろって。お前にもしもの事があったら、俺――」
玉井は優茉から朔太郎の事を聞いたらしく、咲結に今からでも朔太郎との付き合いを考え直すよう伝えていたさなか、
「咲結!!」
「さっくん!?」
突如二人の後方に車が停まると、窓から顔を出した朔太郎が咲結の名前を呼び、それに気付いた咲結の表情は不安そうなものから一気に安堵感へ変わっていった。
朔太郎は車から降りると、すぐに咲結の元へ駆け寄る。
「さっくん!!」
そして咲結もまた、玉井に掴まれていた腕を振り解くと、駆け寄って来た朔太郎に勢いよく抱き付き、身体を震わせながら彼の胸に顔を埋めていく。
そんな光景を目の前で見せられた玉井の心は複雑だった。
けれど、現れた朔太郎こそが優茉から聞いていた危険な男だと察し、
「アンタのせいかよ、橘が変な男たちに絡まれたのは」
冷ややかな視線を向け、挑発的な態度で朔太郎に問い掛けた。
「なあ、お前さ、寿とも喧嘩してるみたいだけど、本当に大丈夫なのか?」
再び玉井が咲結に声を掛けた。
「……大丈夫だよ。あの、さっき助けてくれた事は感謝してるし、心配してくれるのもありがたいけど……私の事に、干渉はして欲しくない……」
玉井が心配をしてくれているのは咲結も充分よく分かっているものの、過干渉過ぎるのは困ると思った咲結はハッキリそう告げる。
すると、そんな咲結の言葉を聞いた玉井は咲結の手を掴み、足を止めるとこう口を開いた。
「ごめん、ウザいのは自分でもよく分かってる。お前に好きな奴がいる事も分かってるけど……でも、好きな奴が大変な目に遭ってるのを黙って見過ごす事は出来ない。それと……悪いと思ったけど、俺、寿から話、聞いたんだ。お前が、ヤバい人間と関わってるって……そんなの聞いて、さっきの現場見ちまったら尚更放っておけない。なあ、橘、今からでも遅くない。危険な男と付き合うのは止めろって。お前にもしもの事があったら、俺――」
玉井は優茉から朔太郎の事を聞いたらしく、咲結に今からでも朔太郎との付き合いを考え直すよう伝えていたさなか、
「咲結!!」
「さっくん!?」
突如二人の後方に車が停まると、窓から顔を出した朔太郎が咲結の名前を呼び、それに気付いた咲結の表情は不安そうなものから一気に安堵感へ変わっていった。
朔太郎は車から降りると、すぐに咲結の元へ駆け寄る。
「さっくん!!」
そして咲結もまた、玉井に掴まれていた腕を振り解くと、駆け寄って来た朔太郎に勢いよく抱き付き、身体を震わせながら彼の胸に顔を埋めていく。
そんな光景を目の前で見せられた玉井の心は複雑だった。
けれど、現れた朔太郎こそが優茉から聞いていた危険な男だと察し、
「アンタのせいかよ、橘が変な男たちに絡まれたのは」
冷ややかな視線を向け、挑発的な態度で朔太郎に問い掛けた。