心から願っています
……パシャ
「依織のニヤケ顔撮れたー」

「え、うそ。ちょっと、やめて。消して消して」

写真撮られた……。 消してもらうように頼んでも、

「ムリムリ、友秋先輩に送ろっかなー」

「はっ、やめてよ、絶対無理」

「冗談だよ」

冗談じゃなかったら、もうヤバい。


「ねぇ、先輩たちいるよ」

慌てて周りを見ると、校舎から陸上部の男子の先輩たちが集団になって出できてた。


そういえば、陸上部の男子は片付けの係になっていたと思う。


その集団から、クラス集まりに行く人とか、仲良い人のところへ行く人とか、帰る人とか、

少しずつバラけていって、10人もいないくらいの集団になった。


「やっぱ副部長、超イケメン! リレーも最高だったよね? アンカーだったらもっとかっこよかったのに」

副部長、絶対的エースの先輩だ。

「あ、友秋先輩いるんじゃない?」

心臓の鼓動が少しずつ速くなってくる。 自然と集団の中に、友秋先輩の姿を探す。

「あ、、」

いた……。

高田竜太朗、竜先輩と何か話していて、横目でこっちを見ている気がする。


友秋先輩は、竜先輩と1番仲が良い気がする。


そして、男子集団は、こっちへ向かってくる。 横を見ると、美生那がニヤニヤして見ている。

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