心から願っています
3.告白とハプニングの幸
【友秋 Side】
「俺の『お願い』の話、聞いてくれる?」
今にも爆発しそうで、口から飛び出してきそうで、胸破壊するんじゃ… と思うほど、心臓が動いている。
落ち着け、俺。失敗して、かっこ悪くなるぞ。
少し離れたところで仲間が見てる。 意を決して俺は、口を開いた。
「中学の時から、依織が、、好き…です」
今までで1番、勇気を振り絞っているときかもしれない。
こんなに本気で人を好きになったのは初めて。だからこそ、告白することがすごく怖い。
でも、動かないと何も変わらない。
「俺の…」
彼女に、、 いや、恥ず過ぎる。
「俺と、付き合って…ください」
依織に敬語なんて使ったことないから、使うのが変な気がしたけど、
使わずに告白も変な気がしたから、一応使った。
顔が熱い。絶対に赤くなってる。 そんな顔を隠すように、頭を下げた。
依織には好きな人がいない、って聞いてるけど、だからって、OKしてくれるかどうかは別。
俺の「お願い」聞いてもらうときだって、俯いてた。
依織にとって俺は、中学の時からの先輩、っていうだけ。
中学卒業のときに、「憧れの大先輩です」って言ってもらった時、すごく嬉しくて、同じ高校に入ってきたときは、夢かと思った。