心から願っています
思わず周香の肩に顔を埋める。

「ちゃんと自分で言わなきゃダメだよ」

言いたい、けど、言えない。なんか怖い。恥ずかしい。


多分先輩が来たんだと思う。周香の顔が動いた気配がした。

意味もなく、首を振り続ける。

「依織、言わなきゃ何もわからないでしょ。先輩、困ってるよ」

言わなきゃ。私が話さなきゃいけない。

そう思って周香から離れて、頬の涙の後を拭く。


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