心から願っています
その後、赤は抜かしたり抜かされたりしながら、バトンも順調に渡り、アンカーの男子へ3位でバトンが渡った。
「頑張れ!」
「ラストいけー!」
声援が飛び交う。 2位との差が少しずつ縮まっている。
アンカーのスピードが上がった。 2位の青の男子の隣に並ぶ。
でも、カーブ。外側にいる赤が圧倒的に不利だ。
心臓がうるさいほど動いている。
いけ、あと少し、最後、頑張れ
1位のゴールのアナウンスがかすかに聞こえる。
ゴールラインまで、もうない。
いった…!
「2位、赤。3位、青。」
「やっったーー!」
私達は衝動的に立ち上がった。見事に抜かしたアンカーが、ゴールした勢いのまま、両手を掲げ走ってくる。
「っしゃーー!」
「最高かよ」「おつかれー」「ちょーカッコいい」
1位の白の走力は圧倒的だから、それを除いて、1位の目指してきた。
その賑やかさのまま、応援席へ戻っていく。
戻る途中、2年生のリレー選手とすれ違った。友秋先輩もいる。しかも、こっちがわ
「友秋先輩、頑張ってください」
私は思わず声をかけた。先輩は少し驚いたように目を見開いたが、「おう」と返事をしてくれた。
自然と笑顔になる。走って入場いていく先輩はやっぱカッコいい。