アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
一歩踏み出した足は、夜の学校に着地する。
学校の中に入った瞬間。
ひやりと体に冷たい風が通った気がした。
毎日通っている学校のはずなのに。
夜の学校は、暗くてしずかで。
不気味な雰囲気が漂っていた。
「なんで、こんなこと……」
星七くんは、無理やり学校の中に入ったことが気に食わないのだろうか。
顔を歪ませる。
わたしはハッとする。
星七くんに、ちゃんと説明しないと……。
「ごめんね。実はね……」
アリアさんから招待されたことをはなそうとした時だった。
――ギギ―ッ!ドン!
大きな音にびくりと体が反応する。
それは正面玄関のドアが勢いよく閉まった音。
わたしと星七くんは顔を見合わせた。