アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜

「え……」
「今ドア閉めた?」
「いや、締めてないよ」


 わたしたちは、ドアを閉めてない。

 それなのに勝手にドアが閉まったということ。
 ぞわりと嫌な予感がする。

 勝手に閉まったドアに近づいて、ぐっと押してみる。
 だけど、ピクリとも動かない。

「あれ……」

 今度は力いっぱい引いてみる。
 しかし、びくとも動かない。


「開かないのか? 変わって」

 今度は星七くんが玄関ドアを開けようとする。
 ガンガンとドアを押したり引いたり。力いっぱい試しているようだった。
 なのに、男の子の力でもピクリとも動かない。

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