アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
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3年3組の教室。
ざわついた空気の中、あちこちから同じ話が聞こえてくる。
「ねえ知ってる?新聞部の2人、今入院してるんだって」
ポニーテールに結んだ女の子が、隣の女の子に話す。
「え! 二人とも? どうしたんだろう?」
「夜の学校にいたとか。いないとか……」
女の子たちは、顔を見合わせる。
「アリアさんの正体を探ってたらしいよ」
「それって……」
「アリアさん……か、やっぱり……」
女子生徒たちは、ごくりと息をのむ。
そして声を合わせた。
「「絶対アリアさんの仕業だよね!!」」
こうして、またひとつ。
アリアさんの新しい噂が広まってしまった。