アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜

 
 夜の学校は電気はついておらず、暗闇に包まれてた。
 そんな中、満月の月明かりが、淡い光でわたしたちを照らしている。
 
 「以心伝心ゲームってことは、お題に対して答えを合わせればいいってこと?わたしたちが知ってる以心伝心ゲームでいいんだよね?」

 「そうだよ!お題に対して、ただお互いの答えを合わせればいいだけ。クスクス……簡単でしょ?」

 そう言ってアリアさんはニヤリと笑う。
 よかったぁ。わたしの思っていた以心伝心ゲームで。

 つまり、アリアさんが出したお題に、わたしと星七くんの答えが同じなら勝ちってこと。

 このゲームは簡単に勝てそう。

「あなたたちにとっては、簡単なはずだよね。クスクス……」

 体を揺らしながら、まるで楽しんでいるかのようだった。


「ルールはそうだなぁー。アリアが10個質問する。5問正解出来たらここから出してあげる!」

 え、それでいいの!?
 正直拍子抜けしてしまった。

 だって10問中、5問の正解。たった半分正解すればいいだなんて。
 付き合っているわたしたちには、簡単だと思ったんだ。

 よかった。これなら、アリアさんのゲームに勝てる。
 夜の学校から抜け出せる……!

 安堵する私とは反対に、星七くんの表情は曇ったまま。

 やっぱり不安なのかなぁ。
 突然こんな状況になって、混乱するのは仕方がないよね。

 星七くんを巻き込んでしまって心がずきんと痛かった。

「星七くん……あのね、」

 話しかけようとしたとき……。

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