アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜


 アリアさんは、にこりと笑ってお題を出し始める。

「じゃじゃん!第一問、二人がはじめて出会った場所は?」

 こんなの簡単だ。
 わたしと星七くんは中学生から同じ学校になった。
 ということは初めて会ったのは、学校ってこと。


 わたしと星七くんは、顔を見合わせる。
 そしてお互いにゆっくりうなずく。

 
「あれ? 考える時間はいらないのかな?」

 首傾げて尋ねるアリアさん。

「うん!こんな問題簡単だもん」
「ああ……」

 大丈夫。絶対に二人の答えはそろうはず!

 
「では、せーので応えてね?せーの!」

 アリアさんの掛け声の合図で、大きく息を吸った。

 
「学校」
「学校」


 声が重なる。
 よかった!同じ答えだ。

 星七くんと同じ答えだったことに、両手を上げた。

「やった!」
 
 だけどアリアさんは顔を歪ませて、首をかしげる。
 どうして?答えが揃ったのに……。

「ちょっと答えの範囲が大きすぎない?」

 アリアさんは、頬をぷくっと膨らませる。
 不満がある子供みたい。

 確かに……。答えの範囲として広いかもしれないけど。
 どくん、アリアさんの反応に心臓が跳ねた。

「まっ、はじめての問題だから許してあげる」

 ほっと胸をなでおろした。
 よかった…!
 この調子なら、すぐに5問正解できそうだ。

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