アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
「ねえ、星七くん。もしかして……わざと外してたりする?」
こんなこと、ほんとうは聞きたくなかった。
だけどこのままだと、わたしたちはゲームに負けてしまうから。
ドクドク、……。
勇気を振り絞って質問を投げかけた。
だっておかしいよ。こんなに簡単な質問なのに。
「わざとじゃないよ……」
力なくつぶやいた。
わざとじゃない?
だったらどうして間違えるんだろう。
ますます訳が分からなかった。
「なんで、こんなに簡単な問題なのに……!どうして答えられないの?」
私はぎゅっと唇を噛む。
こんな状況で喧嘩をしたいわけじゃない。
だけど怒らずにはいられなかった。
そんなわたしをじっとみつめると。
「わかるわけないだろ……」
ぽつりとつぶやく。なんだか、かなり苛立っている様子に見える。