アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
「え?」
「わかるわけないだろ!俺はお前のことほとんど知らないんだから」
「な、なに言ってるの? 星七くん……?」
一体どうしたの?
いつもの優しい星七くんじゃない。
態度を急変させた星七くんに、わたしは戸惑う。
「せ、星七くんは彼氏なんだから、こんな簡単な問題……」
おろおろしながら、わたしは続ける。
ねぇ、星七くん、どうしたっていうの。
「彼氏じゃない……俺はお前の彼氏じゃない‼」
空気がピリつく。
星七くんの言葉の意味が理解できない。
「なにいってるの?」
声が震える。だって意味わからないよ、
「俺が付き合ってるのは杏樹だ!」
「そうだよ。だからわたしと星七くんは付き合ってるんじゃん」
「……お前は杏樹じゃない!」
星七くんはそういって、わたしを見下ろす。
その視線は痛いほどに冷たかった。