アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜

 そうだ……!
 そうすれば、わたしは星七くんとずっと一緒にいられる。

「アリアさん、ヒントなんていらないよ」

「な、なに言ってんだよ!」

 焦った様子の星七くんに、笑顔を向ける。

「星七くん、アリアさんとのゲームに負けようと思うの」
「はあ⁉︎ なに言ってんだよ……!負けたらここから出られなくなるんだぞ!」

 星七くんは怒ったように声を荒げた。

 もちろん、知ってるよ。
 ゲームに負けたら出られなくなるっていうことも。


「だって、そうしたら星七くんとここでずっと一緒にいられるでしょ?」


 わたしはニヤリと笑う。

 わたしは星七くんの彼女じゃない。

 だけど、ここにいる限りは……。
 彼女より一緒にいられるってことだから。
 



 
< 29 / 113 >

この作品をシェア

pagetop