アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
「アリアさん……二人を逃がしてもらえないかな?」
わたしは死んでしまったから。
ここに閉じ込められても関係ない。
だけど、生きてる二人は違う。
これから楽しい未来が待っているんだから。
アリアさんは、自分が死んだと知らずに彷徨うわたしを呼んでくれたのかな。
そんな風に思った。
だけど。
「……ほんとうにそれでいいの?」
アリアさんは、意地悪に笑う。
そして、また。
「ほんとうに、あの二人を逃がしちゃっていいの?」
頭がフリーズする。
それはどういう意味だろう。
違和感を感じたのは。
アリアさんは、にこりともせず無表情だったから。
あれ……。
心臓あたりがドクンと跳ねた。
そういえば、わたしってなんで死んじゃったんだっけ。