アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
全部思い出したよ。
二人がわたしにしたことを。
そして、わたしが死んだあと。
謝罪の言葉なんてなくて……。
その上。死んだ理由もわたしの不注意のせいにされたんだ。
うん、全部思い出せた。
わたしが自分たちのせいで死んだっていうのに。
すぐにわたしのことなんて忘れて。
二人で楽しそうに過ごしていたこともね。
「ねえ、アリアさん……」
わたしはあることを思いついた。
「制限時間内に捕まえられたら……二人はどうなるの?」
「アリアが勝ったら、ここから永遠に出られないよ?クスクス」
そっか……。
ここから出られないなんて。
なんてかわいそうなんだろう。
そして、わたしは覚悟を決めた。
「……ねぇ、早くあの二人を捕まえにいこう?」
砂時計を確認する。
上の器から下の器に砂がサラサラと落ちていく。
うん、まだ間に合う。
あの二人を追いかける時間はある――。