アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
な、なんで? どういうこと?
わたしがうろたえていると。
「今日はね、あなたを招待したのには理由があるんだよ。実はこの子がね」
そう言って、アリアさんはましゅちゃんの頭をなでた。
ああ、やっぱり。
嫌な予感が的中しちゃった。
「この子が、あなたに言いたいことがあるんだって……」
きっと、ましゅちゃんは、わたしに怒っているんだ。
だから幽霊のアリアさんの力を借りて、わたしに復讐したかったんだ。
今までの恐怖がよみがえって、わたしは身体をふるわせる。
「アリアさんと、ましゅちゃんは仲間なの? やっぱり、ましゅちゃんが怒ってるから、わたしに呪いをかけてるの?」
どこかで予感はしてたんだ。
病気でもないのに、ずんとおもりがのったように重くなる体。
誰も押し入れから出していないのに、勝手に出ていたましゅちゃん。
信じられなかった。
いや、信じたくなかったんだよ。
ましゅちゃんが呪いの人形になるだなんて。
どうして、こんなことになっちゃったかな。
ううん。最初にましゅちゃんを手放したのはわたしの方だ。
子供の頃はあんなに一緒にいて、必要としていたのに。
新しい友達ができた途端に、ましゅちゃんを放置したのはわたしだ。
ああ。思い返したら、わたしって最低だなあ。
呪われたって仕方ないよね。
そう考えたら、申し訳なくて胸が苦しくなる。