アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜

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 こんにちは。
 新聞部さんはアリアさんのことを悪い幽霊と記事にしますが、アリアさんは良い幽霊だと思います。


 …………

 そう書かれていた。
 こ、こんなもの…ウソだ!
 思わず紙を破きそうになる。

 アリアさん。
 それはこの学校の生徒ならみんなが知ってる幽霊の名前。

 アリアさんに招待状をもらった人は、恐ろしい目に逢って行方不明になるんだって。

 そんなアリアさんが、良い幽霊だなんて……!
 
 そんなことあるはずがない。
 だってアリアさんはこの学校の生徒から恐れられているんだから。

 こんなデタラメを情報箱に投稿するだなんて。
 イタズラなのかな。
 
 
 紙を掲げて、もう一度考えてみた。
 そして、ある結論が出る。
 

「良い幽霊なんているはずないでしょー‼」

 いくら考えても答えは一緒だ。
 だって幽霊は存在だけで、人を怖がらせるんだから。
 良い幽霊なんているわけがないもん!


 飛び出た否定の声は思っていたより大きかったみたい。
 近くで作業していた萌香ちゃんが、心配そうにわたしの様子をうかがいにきた。

「な、なにかあった?」

 萌香ちゃんは同級生で、黒髪のロングヘアが似合う女の子。
 一年生の頃からこの新聞部で活動してきた。

 友達というより、いっしょに頑張る仲間って感じ。

 そんな萌香ちゃんに、情報提供箱に入っていた紙を、でんっと見せてみる。
 
 
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