アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜

「これ見てよ!」
「なになに……『アリアさんは良い幽霊だと思います』?」

 萌香ちゃんは読み終えると、首をかしげる。

「アリアさんが良い幽霊なんてありえないよね!」

 わたしが同意を求めると、萌香ちゃんはうーん。と遠くを見つめる。

「これを書いた人は……イタズラか。ほんとうにアリアさんに助けられたとか?」
 
 萌香ちゃんの言葉に、わたしはふるふると頭を左右に振る。
 だってアリアさんが人を助けるなんてこと。
 あるわけないもの…!

「イタズラに決まってるよ!」


 わたしは言い切る。
 だって本当のことだもん。

 良い幽霊なんているもんかっ!
  
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