アリアさんの幽閉教室〜5分間恐怖の世界〜
「あ、ひらめいたかも!」
それは招待状をもらわなくても、夜の学校に入れる作戦。
「夜の学校に忍び込んでいればいいんじゃない?」
萌香ちゃんは驚いたように目を丸くさせる。
そして。
「でも……昇降口の鍵は、担当の先生がしっかり鍵を閉めるんだよ? アリアさんの噂が広まってるからしっかりしてるって聞いた」
そういえば、そうだった!
……そこが大問題なんだよね。
この学校は、その日の担当の先生が昇降口の鍵を閉めて帰るんだって。
二人の先生で担当してるから、忘れることなんてまずないらしい。
うーん。
考え込んでいると。
またとんでもないことを閃いてしまった!
「あ、わかった! 最初から学校にいればいいんだよ」
「最初からって?」
萌香ちゃんは、きょとん顔で聞き返す。
「先生たちが鍵を閉めて帰るときに、学校の中にいればいいんだよ!どこかにひっそりかくれておくの!」
鍵をかけられてしまえば、夜の学校には入ることができない。
でも、鍵をかけられる前から学校にいればいいんだ。
すごくいい考えじゃないかな!
自分の提案したことに、わたしの胸はわくわくと弾む。
だけど。
「ウソでしょ……そんな作戦危ないよ」
どうやら萌香ちゃんは、反対らしい。
呆れたようにため息をついた。