冷徹王子の甘い笑顔
この日のために頑張ってきた姿を知っているから、
悔いなくやりきってほしい。

「あ、もうそろそろ出ないと」

皇坂くんといつもの公園で待ち合わせをし、そこから一緒に会場に向かう予定だ。

「うん、おかしなところはないかな。大丈夫。」

鏡でチェックをし、鞄を持って家を出る。
鍵を閉めて「ふぅ」と一息。

「よし、行こう」

いつもより足取りが軽く感じた。
いつも歩いている道なのに今日は何だかキラキラして見えた。

燈真の初めての大会の日でもあって、
皇坂くんと初めて2人で学校と公園以外の場所で会う日でもある。
私の心臓もつかな・・・。

今日のメインは燈真の大会なのに皇坂くんに会える嬉しさもあって、
変に緊張している自分がいた。

「変な言葉とか言わないように気を付けよ・・」

早くなる鼓動を感じながら、
皇坂くんが待っている公園へと急いだ。

今日の天気は快晴。
雲一つもない真っ青な空。
大会日和だと思った。
< 39 / 62 >

この作品をシェア

pagetop