冷徹王子の甘い笑顔
「それで本題なんだけど、」

黒田さんはそこまで言うと皇坂くんを見た。

「燈真なんだけど、今アップ中だから体育館の中にいるんだよね。
もう少ししたら来ると思うからもう少しだけここで待っててもらう形になるんだけどいい？」

「わかった」

「燈真にはアップ終わったらここに来るよう伝えておくからさ。
それじゃあ俺は他にやることたくさんだから行くわ～
２人とも今日は応援任せたぞ」

それだけ言うと手を振りながら去って行った。

「忙しいのに来てくださったんだね」

「根っからの優しいお兄さん、だからな」

「ふふっ、そんな感じする。
電車の中で連絡していた人って黒田さんだったんだね」

「そうそう」

「ありがとう。
黒田さんがいたから燈真に会える可能性が高かったんだ」

「そーいうこと」

私の顔を見てニコッと笑う。
その笑顔を見るだけで体が熱くなる。

「最近、よく私の前で笑ってくれるよね」

照れ隠しででた言葉。
「あっ」と思い皇坂くんを見たが特に気にしていないようで
むしろどこか嬉しそうな表情をしていた。
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