冷徹王子の甘い笑顔
「逢原さんの前、だから」

「えっ」

「逢原さんと一緒にいると自然と笑ってる自分がいるんだよな」

私の目を見つめながら優しく微笑む。
直視できなくてパッと顔を逸らしてしまった。

「な、なんかあれだね。
そうやって言われると、私だけが皇坂くんの笑顔を知っているみたい、だねっ」

「実際そうだと思うけど?」

横を向いている私の顔を覗き込む。

「俺と逢原さん2人だけの秘密、だろ」

「っ///」

バチッと視線が重なったかと思えば、ふわっと優しく微笑む。
胸が苦しい。
好き、その二文字が頭から消えない。

目を逸らすことが出来ず、じっと見つめていると

「あ!お姉ちゃん!皇くん!」

聞き覚えのある声が聞こえた。
2人して声が聞こえたほうを見るとユニフォームに着替えた燈真の姿があった。

「あ、燈真!」

嬉しそうに笑いながら私たちの前まで来る。
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