冷徹王子の甘い笑顔
「どう?似合ってる??」

キラキラな笑顔でユニフォームを見せてくる。
それが何だか可愛くて思わず笑ってしまった。

「似合ってるよ」

「あぁ」

皇坂くんも笑いながら燈真を見ていた。
少し照れながらも嬉しいのかずっとニコニコしていた燈真だったが、
「ふぅ」と息を吐くと皇坂くんに向き直り、

「皇くん、今日まで本当にたくさん練習に付き合ってくれてありがとうございました!
俺絶対、今日はシュート決めます。皇くんが教えてくれたこと全部やりきります!」

ビシッと敬礼をした。

「今日までやってきたことに無駄なことなんて何もないから、
思う存分楽しんで、思いっきりプレーしてきな。
気負いせず、いつも通り。燈真ならやれるぞ」

「はい!!!」

余程嬉しいのか目の輝きがより一層、増した気がした。

「よし、それじゃあ行ってこい」

「頑張ってね」

私たちの言葉に「いってきます!!!」と元気よく答え、
体育館の方へと戻って行った。

「俺たちも行くか」

「そうだね」

皇坂くんに続いて私も歩き出した。
前を歩く大きな背中を見るだけで胸が苦しくなる。
いつか、きちんと伝えたいな。

そんなことを思いながら皇坂くんの後姿を見つめていた。
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