冷徹王子の甘い笑顔
ピーッ!
笛の音が体育館に鳴り響く。
試合が始まったのだ。
応援席にはたくさんの人たちがいて、
それぞれ声を張り上げて選手たちを応援していた。
「燈真ー!」
私もその一人で燈真の名前を叫ぶ。
皇坂くんは何も言わず、じっと見つめていた。
相手チームが攻めに入っており、
燈真のチームが若干押されていた。
パスが綺麗に繋がり、シュートにもっていくが
中々、決まらない。
零れたボールを拾うも相手チームの子にボールをとられてしまい、
また攻められてしまう。
「燈真っ」
必死にボールを追いかけているが中々とることが出来ず、
ザシュッ
相手チームに先にシュートを決められてしまった。
「あっ」
相手チームの学校から歓声があがる。
試合はとまることなく続くからそれぞれがすぐにポジションに戻る。
仲間からパスをもらうも繋げることが出来ず、相手チームにボールをとられてしまう。
なんとか取り返してもシュートが決まらず、零れたボールは相手チームへ。
相手チームが次々とシュートを決めていく。
燈真のチームも負けじとシュートを決めていくが点差は開いていくばかりだった。