冷徹王子の甘い笑顔
学校が終わり、家に帰って片付けをしていると
「ただいまー!」
と元気な声が玄関から聞こえた。
「燈真、おかえり」
玄関を覗くと靴を脱いでいる燈真の姿があった。
「お姉ちゃんただいま!」
「今日も練習行くよね?」
「うん!行ってくる!」
私の横を通り抜け、自室に入ったかと思えばすぐに出てきた。
「いつもの練習着ってどこに置いたっけ?」
「あ、リビングのソファーに置いてあったような」
「ありがとう!」
ニコッと笑い、リビングに行くと、
練習着を手に取りまた自室に戻っていった。
洗濯物を取り込んでいると練習着に着替えた燈真がリビングに入ってくる。
「お姉ちゃん!いってきます!」
「はーい、気を付けて行ってきてね。
今日、買い物帰りに迎えに行くからよろしく~」
「わかった!いつもの公園だから!」
そう言うと元気よく出て行った。
その背中を見送りながら私も残っていた洗濯物を取り込んだ。