触れたい、cross
ゆっくりと、ドアノブをまわして、ドアを開ける。
淀んだ、かび臭い匂いが、鼻をつく。
でも、窓を開ければ大丈夫そうだ。
安い家賃の割には、フローリングと畳の2部屋。
台所も、割りと大きいし。
思いながら、フローリングのほうの窓を開ける。
雨の香りが、ふわり、と、飛び込んできて、この部屋を満たしてくれる。
と、スーツケースを運んできてくれた、伊織くんが、畳の部屋の窓を開けてくれた。
「…あ、ありがとう」
お礼を言ったら、
いやいや、これくらい。
ちいさく、首を横に振った。
・
淀んだ、かび臭い匂いが、鼻をつく。
でも、窓を開ければ大丈夫そうだ。
安い家賃の割には、フローリングと畳の2部屋。
台所も、割りと大きいし。
思いながら、フローリングのほうの窓を開ける。
雨の香りが、ふわり、と、飛び込んできて、この部屋を満たしてくれる。
と、スーツケースを運んできてくれた、伊織くんが、畳の部屋の窓を開けてくれた。
「…あ、ありがとう」
お礼を言ったら、
いやいや、これくらい。
ちいさく、首を横に振った。
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