触れたい、cross
いつの間にか、堅苦しい空気は消えていて。


出逢ったばかりなのに、なぜだか安心するな。


つらつらと考えていたら。


「でー、何時に来るんすか?引っ越しのトラック」


伊織くんに問われて。


「…あ、いや、来ない…」


「…は…?…あー、明日…?」


「…いや、このスーツケースだけ、だから。私の荷物」


「……、」


「……、」


続く、沈黙…



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