碧い夏の約束
7章:事件
早朝、俺たちは電車に乗って約束の海へと出かけた。
凛月「今から行く海って、そんなに思い出のある場所なのか?」
結華「さあね、私にはわからない。確かに何回か2人で海に行ってたけど…。」
凛月「そうなのか…。」
瞬「でも、何かしら思入れがあるんだろうな。そこを約束の地にするほど。」
凛月「あぁ、それは間違いないと思う。」
数時間かけてようやく海へ到着した。
凛月「静かだな…。」
瞬「まぁ、まだ朝だしな。」
結華「でも、朝日に照らされて綺麗ね。」
俺たちがそんな会話をしていると、どこからか音が聞こえた。
“ザシュッ”
瞬「ん?今音しなかったか?」
凛月「あぁ、そうだな。」
音の音源を探すべく、俺たちは歩き出した。すると、今度は声が聞こえた。
?「…め…。うっ、うぅ…。」
結華「泣いてる?」
凛月「手分けして探さないか?」
瞬「そうだな。見つけ次第連絡してくれ。」
結華・凛月「わかった!」
しかし、声の主は一向に見つからなかった。
凛月「見つからないな…。」
結華「そうね…。」
探すこと1時間、全く人の気配がない。
凛月「もしかして逆方面か?」
結華「あり得るかもね。一旦瞬と合流しない?」
凛月「あぁ、そうしよう。」
海は広いから、片方を探すのにもかなりの時間を要する。俺たちは一度瞬と合流することにした。
《瞬side》
正直、声を聞いた瞬間嫌な予感がした。聞き覚えのある声だった。俺はすぐに声の主を見つけ出すことができた。
瞬「やっぱりお前だったんだな、遥翔。」
遥翔「はぁ…、はぁ、瞬?」
瞬「遥翔、何でここにいるんだ?そして、いつからいた?」
なぜ俺がこんなことを聞いたのか。それは遥翔が最近学校に来ていなかったからだ。海へ行こうと提案したのも、凛月」のためもあるが、半分は遥翔がいるかもしれなかったからだ。
遥翔「もう、無理なのか…?お前が俺を見逃すことは…。」
瞬「あぁ、もう無理だ。何度もお前の下手な嘘を見逃したが、そんな状態を見て見逃す気はない。洗いざらい吐いてもらうぞ?」
遥翔はだいぶ痩せたように思う。それに顔色も悪い。十分な睡眠と食事を摂っていない証拠だ。
遥翔「駄目だ。絶対に言えない、いや言わない!俺は、友達であり恩人でもあるお前を巻き込みたくない!」
瞬「もしかして、頑なに口を割らなかったのは、俺を巻き込まないためってことか?」
遥翔「そうだ!瞬は俺が初めて本音や弱音を吐ける存在だ。何度もお前に救われた。だから今回の件は何があっても話す気はない!」
遥翔は話しながら、目に涙をためていた。しかし、次の遥翔の言葉を引き金に冷静さを保っていた糸は切れた。
遥翔「これは俺1人で乗り越えなくちゃいけないんだ。だから、もう放っておいてくれ!!」
プツン。
瞬「ふざけんなよお前…。」
遥翔「瞬…?」
俺が思いっきり睨みつけると、遥翔は肩を震わせた。
瞬「さっきから聞いてりゃわけわかんねぇことばっかり言いやがって!巻き込みたくないだと?今更なんだよ!お前の過去を知った時点で、俺は巻き込まれてんだよ!俺が勝手に首突っ込んだんだ、何が起こっても覚悟の上だっつの!」
遥翔「瞬…。でも、今回のはそういう問題じゃなくて。」
瞬「それに、お前1人で解決できる問題ならこんなに心配してねぇよ…。ちょっとは頼れよ馬鹿が。」
遥翔「う、うぅ…。瞬、いいのか?お前に頼っても、甘えても…。」
瞬「馬鹿野郎…。むしろ、もっと頼れ、甘えろよ。」
俺がそう言うと、遥翔はその場に泣き崩れた。そしてようやく口を割った。
凛月「今から行く海って、そんなに思い出のある場所なのか?」
結華「さあね、私にはわからない。確かに何回か2人で海に行ってたけど…。」
凛月「そうなのか…。」
瞬「でも、何かしら思入れがあるんだろうな。そこを約束の地にするほど。」
凛月「あぁ、それは間違いないと思う。」
数時間かけてようやく海へ到着した。
凛月「静かだな…。」
瞬「まぁ、まだ朝だしな。」
結華「でも、朝日に照らされて綺麗ね。」
俺たちがそんな会話をしていると、どこからか音が聞こえた。
“ザシュッ”
瞬「ん?今音しなかったか?」
凛月「あぁ、そうだな。」
音の音源を探すべく、俺たちは歩き出した。すると、今度は声が聞こえた。
?「…め…。うっ、うぅ…。」
結華「泣いてる?」
凛月「手分けして探さないか?」
瞬「そうだな。見つけ次第連絡してくれ。」
結華・凛月「わかった!」
しかし、声の主は一向に見つからなかった。
凛月「見つからないな…。」
結華「そうね…。」
探すこと1時間、全く人の気配がない。
凛月「もしかして逆方面か?」
結華「あり得るかもね。一旦瞬と合流しない?」
凛月「あぁ、そうしよう。」
海は広いから、片方を探すのにもかなりの時間を要する。俺たちは一度瞬と合流することにした。
《瞬side》
正直、声を聞いた瞬間嫌な予感がした。聞き覚えのある声だった。俺はすぐに声の主を見つけ出すことができた。
瞬「やっぱりお前だったんだな、遥翔。」
遥翔「はぁ…、はぁ、瞬?」
瞬「遥翔、何でここにいるんだ?そして、いつからいた?」
なぜ俺がこんなことを聞いたのか。それは遥翔が最近学校に来ていなかったからだ。海へ行こうと提案したのも、凛月」のためもあるが、半分は遥翔がいるかもしれなかったからだ。
遥翔「もう、無理なのか…?お前が俺を見逃すことは…。」
瞬「あぁ、もう無理だ。何度もお前の下手な嘘を見逃したが、そんな状態を見て見逃す気はない。洗いざらい吐いてもらうぞ?」
遥翔はだいぶ痩せたように思う。それに顔色も悪い。十分な睡眠と食事を摂っていない証拠だ。
遥翔「駄目だ。絶対に言えない、いや言わない!俺は、友達であり恩人でもあるお前を巻き込みたくない!」
瞬「もしかして、頑なに口を割らなかったのは、俺を巻き込まないためってことか?」
遥翔「そうだ!瞬は俺が初めて本音や弱音を吐ける存在だ。何度もお前に救われた。だから今回の件は何があっても話す気はない!」
遥翔は話しながら、目に涙をためていた。しかし、次の遥翔の言葉を引き金に冷静さを保っていた糸は切れた。
遥翔「これは俺1人で乗り越えなくちゃいけないんだ。だから、もう放っておいてくれ!!」
プツン。
瞬「ふざけんなよお前…。」
遥翔「瞬…?」
俺が思いっきり睨みつけると、遥翔は肩を震わせた。
瞬「さっきから聞いてりゃわけわかんねぇことばっかり言いやがって!巻き込みたくないだと?今更なんだよ!お前の過去を知った時点で、俺は巻き込まれてんだよ!俺が勝手に首突っ込んだんだ、何が起こっても覚悟の上だっつの!」
遥翔「瞬…。でも、今回のはそういう問題じゃなくて。」
瞬「それに、お前1人で解決できる問題ならこんなに心配してねぇよ…。ちょっとは頼れよ馬鹿が。」
遥翔「う、うぅ…。瞬、いいのか?お前に頼っても、甘えても…。」
瞬「馬鹿野郎…。むしろ、もっと頼れ、甘えろよ。」
俺がそう言うと、遥翔はその場に泣き崩れた。そしてようやく口を割った。