碧い夏の約束
意識が朦朧とする中、誰かに呼ばれている気がした。この声は、結華だ。
結華「凛月?そろそろ起きないと小母さん心配しちゃうよ。」
重い瞼を持ち上げると、西日が目に飛び込んできた。すぐに目が覚めた。
凛月「おう、今起きる。俺、どれくらい寝てた?」
結華「1時間くらいじゃないかな?詳しい時間はわからないけど…。」
凛月「そうか。」
結華「随分うなされてたけど、大丈夫?」
凛月「あぁ、昔の夢を見てただけだ。事故に遭って、病院にいたときの。」
結華「そっか。少し進歩があったことを祈るよ。じゃあ帰ろうか。」
凛月「おう。」
家に帰った後、風呂に入り夕飯を食べた。その後、部屋へ戻って考えた。
凛月「やっぱり、このままじゃ無理だ。きっかけは自分で掴まないと…。」
俺はあることを決意して眠りについた。
翌日、俺はリビングにいる母さんに話しかけた。
凛月「母さん、ちょっといいか?聞きたいことあって。」
母「大丈夫よ。どうしたの?」
凛月「遥翔ってどこに引っ越したの?」
母「え?」
母さんは困惑していた。何でそんなことを聞くのか、という顔をしていた。
実は昨日の時点で決めていた。夏休みに入って色々なことを試したが、記憶が戻ることはなかった。しかし昨日空洞にいった時、少し思い出した。そこで俺は、実際に遥翔を見た方が記憶が戻るのではないかと考えた。約束は来年の夏だが、遥翔だって俺の文化祭に来ていたのだから、俺も行って遠目で見るくらいなら許されるだろう。
凛月「頼む。俺このまま何も思い出せないのは嫌なんだ。」
母「岩手よ、岩手の盛岡の高校に通ってるわ。」
凛月「ありがとう。母さん。」
俺は急いで新幹線のチケットを取り、向かう準備を進めた。
そして岩手に向かって出発した。
新幹線に揺られること約2時間。ようやく盛岡に到着した。しかし、そこで俺はある問題に直面した。
凛月「どこの高校かわかんねぇ…。しかも今夏休みだから学校ないし。部活やってるかもわかんねぇ…。」
とりあえずあてもなく探すことにした。
彷徨うこと30分、俺は駄菓子屋にたどり着いた。
凛月「ここは、駄菓子屋?随分年季入ってるな…。」
店長「いらっしゃい坊や。見ない顔だね、よそから来たのかい?」
駄菓子屋の店長、おばあちゃんは俺にそう聞いた。
凛月「はい、東京から来ました。」
店長「そうかい、若いねぇ。いくつだい?」
凛月「今高2です。」
店長「じゃあ私の孫と同い年なんだねぇ~。」
凛月「え?そうなんですか?」
店長「そうよ~そろそろ買い物から帰ってくる頃だと思うよ?会ってくかい?」
凛月「え?いえ、さすがに初対面ですし、それに俺人を探してるので…。」
店長「孫はね、誤解されやすいけどいい子なのよ。だから友達になってくれたらなぁって思ったんだけど迷惑だったかしら…?」
俺は店長の悲しい瞳に根負けしてお孫さんと会うことにした。
結華「凛月?そろそろ起きないと小母さん心配しちゃうよ。」
重い瞼を持ち上げると、西日が目に飛び込んできた。すぐに目が覚めた。
凛月「おう、今起きる。俺、どれくらい寝てた?」
結華「1時間くらいじゃないかな?詳しい時間はわからないけど…。」
凛月「そうか。」
結華「随分うなされてたけど、大丈夫?」
凛月「あぁ、昔の夢を見てただけだ。事故に遭って、病院にいたときの。」
結華「そっか。少し進歩があったことを祈るよ。じゃあ帰ろうか。」
凛月「おう。」
家に帰った後、風呂に入り夕飯を食べた。その後、部屋へ戻って考えた。
凛月「やっぱり、このままじゃ無理だ。きっかけは自分で掴まないと…。」
俺はあることを決意して眠りについた。
翌日、俺はリビングにいる母さんに話しかけた。
凛月「母さん、ちょっといいか?聞きたいことあって。」
母「大丈夫よ。どうしたの?」
凛月「遥翔ってどこに引っ越したの?」
母「え?」
母さんは困惑していた。何でそんなことを聞くのか、という顔をしていた。
実は昨日の時点で決めていた。夏休みに入って色々なことを試したが、記憶が戻ることはなかった。しかし昨日空洞にいった時、少し思い出した。そこで俺は、実際に遥翔を見た方が記憶が戻るのではないかと考えた。約束は来年の夏だが、遥翔だって俺の文化祭に来ていたのだから、俺も行って遠目で見るくらいなら許されるだろう。
凛月「頼む。俺このまま何も思い出せないのは嫌なんだ。」
母「岩手よ、岩手の盛岡の高校に通ってるわ。」
凛月「ありがとう。母さん。」
俺は急いで新幹線のチケットを取り、向かう準備を進めた。
そして岩手に向かって出発した。
新幹線に揺られること約2時間。ようやく盛岡に到着した。しかし、そこで俺はある問題に直面した。
凛月「どこの高校かわかんねぇ…。しかも今夏休みだから学校ないし。部活やってるかもわかんねぇ…。」
とりあえずあてもなく探すことにした。
彷徨うこと30分、俺は駄菓子屋にたどり着いた。
凛月「ここは、駄菓子屋?随分年季入ってるな…。」
店長「いらっしゃい坊や。見ない顔だね、よそから来たのかい?」
駄菓子屋の店長、おばあちゃんは俺にそう聞いた。
凛月「はい、東京から来ました。」
店長「そうかい、若いねぇ。いくつだい?」
凛月「今高2です。」
店長「じゃあ私の孫と同い年なんだねぇ~。」
凛月「え?そうなんですか?」
店長「そうよ~そろそろ買い物から帰ってくる頃だと思うよ?会ってくかい?」
凛月「え?いえ、さすがに初対面ですし、それに俺人を探してるので…。」
店長「孫はね、誤解されやすいけどいい子なのよ。だから友達になってくれたらなぁって思ったんだけど迷惑だったかしら…?」
俺は店長の悲しい瞳に根負けしてお孫さんと会うことにした。