僕は彼女に絆されている
電車が来て乗り込み、並んで座席に座る。

琉夏が華乃子の額にコツンと、額をくっつけた。
「ノコ、ほんとありがとね!」

「はい/////
喜んでもらえて良かったです!」

「喜ぶに決まってるよ!
ノコからの贈り物は、何でも嬉しい!」 

「フフ…
でも、私もたくさん貰ってるので!」

「そうかな?
ノコばっか、僕に贈ってくれてる気がするよ?
僕、貰ってばかりだ…(笑)」

「そんなことないですって!
言ったじゃないですか?
琉夏くんとの時間が、私にとっての贈り物だって!
琉夏くんの彼女であることや、こんなふうに色んな所に連れてってくれること。
一緒に暮らせてることも……
全部が、贈り物です!」

「……/////」
(ほんと、可愛いこと言うよなぁ//////)


しばらく経つと、琉夏の肩に華乃子の頭が乗ってきた。
「ん?
…………フフ…可愛い…」
琉夏は微笑み、頭を撫でた。
そしてスマホを取り出し、写真を撮った。

何枚か撮って、琉夏はスマホゲームを始めた。

1時間半程電車に揺られ、華乃子を起こした琉夏。
「………おはよ、ノコ」

「ん…あ…」

「もうすぐで着くから、起きてて?」

「あ…ごめんなさい…寝ちゃってた…」

「ううん!
可愛い寝顔、写真に撮ったから僕としては良い時間だったよ?(笑)」

「え!?//////
寝顔、変なんで嫌なんですけど!!
写真、消してください!!」
(だからいつも寝る時、琉夏くんに背を向けてるのにぃ…)

「え?可愛かったよ?」

「琉夏くんは、どんな感覚なんですか?」

「え?ごく普通だと思うけど?」

「口、開いてましたよね?たぶん…」

「うん(笑)」

「それ、マヌケじゃないですか!?」

「そうかな~?でも、少しだよ?
大口開けてたわけじゃないし…
それにみんな、そんな感じじゃないかな?」

「いえ!
少なくとも、琉夏くんの寝顔はパーフェクトです!
当然、口開いてないし、まつ毛長いし、なんてゆうか…表情も柔らかいんです!
あんな綺麗な寝顔、初めて見ました私!」

「そう?
フフ…ありがとう!」

「いえ!
…………って!そうじゃなくて!
写真!消してください!!」

「嫌です(笑)
僕だけしか見ないんだから良いでしょ?
間違っても、他人に見せないよ?
あんな可愛い寝顔、見せたくないし!」

「………」

「ね?
だから良いでしょ?
………はい!この話はおしまい!
ほら、降りる準備しておこ?」

琉夏は、華乃子の頭をポンポンと撫で言った。
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