僕は彼女に絆されている
「あー!ノコ!」

琉夏が追いかけてくる。

「フフ…フフフ…!」

しかし、華乃子が逃げる。

「ちょっ…ノコ!」

「フフフ……
―――――あ…!!?」
手を掴まれ、湯が大きく揺れてグッと華乃子は引き寄せられた。

「はい、捕まえた」

「……/////」
また、琉夏の足の間に収まってしまう。

「良い度胸してるよね」

「………へ?」

「絶対、逃さないよ?」

「る、琉夏く…//////」

「ねぇ…僕、捕まえたから好きにしていいよね?」
そして、耳元で囁かれた。

「え――――」


「………ん…は…ぁ…」
 
源泉かけ流しの露天風呂。
温泉が少しずつ出てくる音だけの静かな空間で、琉夏と華乃子は深いキスをしている。

互いに裸で、琉夏と向かい合ってるだけでも恥ずかしくて死にそうなのに、深いキスまで受けている。

温泉の熱さなのか、キスに翻弄され煽られた故でなのか……

華乃子の身体がどんどん熱くなっていく。

「……/////」
(うわ…エッロい表情(かお)…!)

「琉夏く…/////
熱くて…頭、ボーッと…//////」

「あ、そうだよね…
ごめんね、やり過ぎた…(笑)
上がろう!」

フラフラしている華乃子。
琉夏が身体を拭いて、浴衣を着せた。

そしてソファに横になっている華乃子を、琉夏が扇いている。
「ノコ、大丈夫?」

「はい…」

「冷蔵庫から水持ってくるね!」
冷蔵庫からミネラルウォーターとコップを持ってきた、琉夏。

コップに水を注ぎ、華乃子を起こした。
隣に座った琉夏にコップを受け取り、ゆっくり飲む。
その間、琉夏が頭を撫でていた。


だいぶ落ち着いてきて、外を散歩することにした二人。
浴衣のまま、外に出た。

「凄いですよね!
浴衣のまま、外に出れるなんて!」

「だね!
でもまぁ、旅館からすれば“良い宣伝”になっていいんじゃない?
この浴衣、旅館オリジナルの浴衣みたいだし!」

「あー、そうゆうことか!」

しばらく歩いていると、小さな祭が開催されていた。
出店も多く出店されていて、琉夏や華乃子と同じ浴衣を着た人達もちらほらいた。

「へぇー、こんなのがあるんだね〜」
「あ!イチゴ飴だ!」

「ノコ、食べたいの?」
「良いですか?」

「フフ…良いよ!
僕も一口、貰うから!」

微笑み、イチゴ飴の出店に向かった。
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