僕は彼女に絆されている

それから夕食の時間になり、旅館に戻った二人。
部屋に戻ると、会席料理が並んでいた。

「わぁ〜凄い！」
「僕達が出てる間にしてくれたみたいだね！
ちょうど良かった！」

酒を頼み、会席料理に舌鼓を打つ。

「んー！美味し〜贅沢〜！」

「フフ…！ほんとに、美味しそうに食べるよね？
見てて、気持ちいい！」

「美味しいので、お酒も進みますね！」

「あ！でも、飲み過ぎは……」

「え？」

「あ…ううん！
美味しいね〜！」
(…………まぁ…いいか…(笑)
僕だけしかいないし…
何より、酔ったノコ可愛いし！)

「はい！」


それからも、ゆっくり会席料理と酒を堪能し………
酔いが回ってきた頃。

「――――――琉夏くーん！」

「ん？」

「琉夏くん、好き好きしていいですかぁ〜？」

「はい、どうぞ？
おいで？」

あぐらをかいた琉夏が両手を広げると、華乃子がパタパタ…と駆けていき抱きついた。

「んー琉夏くんだぁー！」

「はい、琉夏くんですよ！」

華乃子は酒が回ると、かなり甘えてくる。
普段の華乃子とは思えないほど、積極的に。

琉夏の膝の上に跨がった華乃子が、琉夏を少し見下ろし頬を撫でる。
「琉夏くん」

「ん？」

「琉夏くんわぁ、私のことどのくらい好き〜？」　　

「うーん…どのくらいって言われてもなぁー
いっぱい好き！
ノコは？」

「独占したいくらい好き〜！」

「フフ…そうか！
僕も、独占したいな！」

「してしてー？」

「うん、する！
じゃあ…エッチしよ？」

「んーまだダメ！」

「どうして？」
(この体勢、結構クるんだけどな…//////)
　　
「好き好きし足りないもん！
それに、また露天風呂も入りたいし！」

「じゃあして？好き好き」

華乃子は抱きつき、琉夏の肩に顔を埋めた。
そして、グリグリと擦り寄せる。　

「好き好き〜！」

「僕も、好き好き〜」
琉夏も抱き締め、頬を擦り寄せた。

「フフ…！
琉夏くーん！写真撮ろ〜？」

「フフ…いいよ！」
ツーショットの写真をたくさん撮った。


「琉夏くん、露天風呂入りたい！」

「うん、入ろ？」

「頭、洗ってくれる？」

「フフ…いいよ！
何でもしてあげる！」　　

「やった〜！！」

まるで子どものように喜ぶ華乃子を、琉夏は愛おしそうに見つめていた。