僕は彼女に絆されている
そんなある日。

「―――――へぇー!愛されてるね〜(笑)」

「先輩、笑い事ではありません!」

ホリベと外回りの仕事があり、イタ飯店でランチ中。
向井 町の件での、琉夏のことを話した華乃子。

ホリベに、クスクス笑われていた。

「いいじゃん!
それだけ、愛されてるってことだし!
てか!あんなイケメンを、そこまで惚れさすってほんと大物よね〜新川さん!」

「あの、私…こうゆう経験ないもので……
よくわからなくて……
彼を安心させるには、どうすれはいいんでしょう?」

「別に今のままでいいのでは?」

「え?」

「何度も言うように!
彼は“ここにいる”新川さんが好きなのよ?
変に変える必要ないと思うわよ?」

「そ、そっか…!」


そして会社に戻る。
「――――――今日はごめんね。
急に、外回りの同行お願いして」

「いいえ!」

「お弁当も、作ってきてたのよね?」

「大丈夫です!
会社の冷蔵庫に入れたし、帰って夕食の足しにします!」

するとそこに、同じく外回りから帰ってきたカハラが「腹減った〜」と言いながら入ってきた。

「「お疲れ様です!」」

華乃子とホリベが挨拶をする。

「お疲れ様でーす!」

「カハラくん、お昼は?」

ホリベが聞くと「あー、今金欠で……さっき、パンだけかじったんですが、腹減っちゃって…
え?ホリベ先輩、なんか奢ってくれるんですか!?」と言った、カハラ。

「はい?」

「なーんて!(笑)
いくら先輩でも、女性に奢ってもらうなんてしないっすから!
とりあえずガムでも噛みながら、満腹中枢刺激しときます(笑)」

そう言って、デスクに戻ろうとするカハラ。
そんなカハラの背中に、華乃子が声をかけた。

「カハラさん!」

「んー?」 

「私のお弁当で良ければ、食べます?」

「………え!?」

「私、お弁当作ってきたんですが、今日先輩と外回りに行って外食してきたので手をつけてないんです。
自分用なので、なんのお洒落感もないですが…
良かったら…!」

「いいの!?」

「はい、どうぞ?」

「マジ!?
サンキュー!」

華乃子から受け取り、レンジで温めて食べたカハラ。
「旨っ!!
新川さん、料理上手いんだね!」

そう言って、大絶賛していた。
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