僕は彼女に絆されている
華乃子はその日、仕事を終えて琉夏との待ち合わせ場所に向かいながら、ホリベの言葉を思い出していた。
『―――――だってそうでしょ?
新川さんがどんな容姿をしてても、彼は“ここにいる新川さんが”好きなんだよ?
それって、彼の好きな人をけなしてるのと同じだと思わない?
新川さんは、大好きな彼の好きな人をけなしたいの?』
(そうだよね……)
琉夏は、華乃子のことを“可愛い”と言う。
華乃子が不安にならないように、言い聞かせてくれる。
「よし!
少しでも、自信持たなきゃ!」
華乃子が気合いを入れていると、琉夏が待ち合わせ場所に現れた。
「ノコ!ごめんね、遅くなった!」
「あ!琉夏くん!
お疲れ様です!」
嬉しそうに微笑み見上げる、華乃子。
「……/////」
その柔らかな表情に、琉夏は華乃子の手を掴んだ。
「え?琉夏くん?」
「え?あ…//////
ほら、手、繫ご?」
思わず抱き締めそうになったが、琉夏は誤魔化すように華乃子の手に指を絡めて握った。
「――――琉夏くん、今日何が食べたいですか?」
カートを押す琉夏の横に並び、見上げ微笑む。
「うーん…そうだなぁ…
……………あ!焼きそばは?
そこ、焼きそば麺が半額だって!」
消費期限が今日までの見切り品コーナーに焼きそば麺が並んでいて、それを見た琉夏が指差した。
「おっ!いいですね!
そうしましょう!」
他にも食材などを購入し、自宅マンションに帰った二人。
「――――すぐに夕ごはん準備しますね!」
「あ、ノコ!」
「え――――」
華乃子を後ろから抱き締めた、琉夏。
頬を擦り寄せる。
「少し補給させて?」
「はい…//////」
そして抱き締めたまま、華乃子の左手を掴み指を絡めた。
「ねぇ、なんで指輪つけてくれないの?」
二人は、ペアリングをつけている。
琉夏は常に左手の薬指につけているが、華乃子は休みだけしかつけてない。
仕事でつけていくと、同僚達に“彼氏はどんな人なの?”と聞かれるからだ。
琉夏の存在を知られると、今度は“紹介して”と言われる。
それが嫌で、つけないようにしていた。
「え?あ…//////
休みの日はつけてますよ?」
「ずっとつけててよ!」
「………」
「なんか、僕ばっかノコが好きみたいで悲しい…」
「………」
(そうだよね…)
『―――――だってそうでしょ?
新川さんがどんな容姿をしてても、彼は“ここにいる新川さんが”好きなんだよ?
それって、彼の好きな人をけなしてるのと同じだと思わない?
新川さんは、大好きな彼の好きな人をけなしたいの?』
(そうだよね……)
琉夏は、華乃子のことを“可愛い”と言う。
華乃子が不安にならないように、言い聞かせてくれる。
「よし!
少しでも、自信持たなきゃ!」
華乃子が気合いを入れていると、琉夏が待ち合わせ場所に現れた。
「ノコ!ごめんね、遅くなった!」
「あ!琉夏くん!
お疲れ様です!」
嬉しそうに微笑み見上げる、華乃子。
「……/////」
その柔らかな表情に、琉夏は華乃子の手を掴んだ。
「え?琉夏くん?」
「え?あ…//////
ほら、手、繫ご?」
思わず抱き締めそうになったが、琉夏は誤魔化すように華乃子の手に指を絡めて握った。
「――――琉夏くん、今日何が食べたいですか?」
カートを押す琉夏の横に並び、見上げ微笑む。
「うーん…そうだなぁ…
……………あ!焼きそばは?
そこ、焼きそば麺が半額だって!」
消費期限が今日までの見切り品コーナーに焼きそば麺が並んでいて、それを見た琉夏が指差した。
「おっ!いいですね!
そうしましょう!」
他にも食材などを購入し、自宅マンションに帰った二人。
「――――すぐに夕ごはん準備しますね!」
「あ、ノコ!」
「え――――」
華乃子を後ろから抱き締めた、琉夏。
頬を擦り寄せる。
「少し補給させて?」
「はい…//////」
そして抱き締めたまま、華乃子の左手を掴み指を絡めた。
「ねぇ、なんで指輪つけてくれないの?」
二人は、ペアリングをつけている。
琉夏は常に左手の薬指につけているが、華乃子は休みだけしかつけてない。
仕事でつけていくと、同僚達に“彼氏はどんな人なの?”と聞かれるからだ。
琉夏の存在を知られると、今度は“紹介して”と言われる。
それが嫌で、つけないようにしていた。
「え?あ…//////
休みの日はつけてますよ?」
「ずっとつけててよ!」
「………」
「なんか、僕ばっかノコが好きみたいで悲しい…」
「………」
(そうだよね…)