朱の悪魔×お嬢様
†本屋
家を出た後、美玖は電車で隣町の大型書店まで行った。
店内は平日にしてみれば少々込んでいたが、休日に比べれば空いている方である。
今日買うのは参考書と問題集。
それだけなら近所の本屋でもよかったのだが、本好きの美玖はわざわざココまで足をのばしたのだった。
参考書と問題集をさっさと買って小説のコーナーまで行くと、ブラブラ歩きながら本を見るのに夢中になっていた。
小さすぎて分かりにくい変化だが無表情な美玖でも、この時ばかりは楽しそうな表情をしている。
その時。
あまりにも夢中で見ていたせいか、周囲に気を配らずに歩いていた為
ドンッ!!
と思いっきり人にぶつかってしまう。
更に運の悪い事に、ぶつかった拍子にバランスを崩し、受身をとる事も忘れて尻餅をついてしまった。
普段の美玖には絶対にありえないおっちょこちょいだ。
美玖は痛みに少し顔をしかめるがそれ以上に恥ずかしさで顔を真っ赤にしていた。今にも全力でこの場を逃げ出したいくらいに。
「ご、ごめんなさいっ!!あなた、大丈夫?」
ぶつかってしまった人が慌てて美玖に手を差し伸べる。
「はい。ありがとうございます」
口調だけは平静を装り、差し伸べられた手を取って立ち上がると
「こちらこそぶつかってしまってすいません」
すぐに頭を深々と下げて相手に謝る。
ぶつかったのは明らかに美玖からだったので謝るのは当然だ。
「え、いいのよ!!こっちこそボーっとしちゃってたからっ」
相手は更に慌てふためく。
顔を上げて!!と言われた美玖は困らせるのもなんなので素直に顔を上げた。
そこで相手の顔を初めてちゃんと見る。
店内は平日にしてみれば少々込んでいたが、休日に比べれば空いている方である。
今日買うのは参考書と問題集。
それだけなら近所の本屋でもよかったのだが、本好きの美玖はわざわざココまで足をのばしたのだった。
参考書と問題集をさっさと買って小説のコーナーまで行くと、ブラブラ歩きながら本を見るのに夢中になっていた。
小さすぎて分かりにくい変化だが無表情な美玖でも、この時ばかりは楽しそうな表情をしている。
その時。
あまりにも夢中で見ていたせいか、周囲に気を配らずに歩いていた為
ドンッ!!
と思いっきり人にぶつかってしまう。
更に運の悪い事に、ぶつかった拍子にバランスを崩し、受身をとる事も忘れて尻餅をついてしまった。
普段の美玖には絶対にありえないおっちょこちょいだ。
美玖は痛みに少し顔をしかめるがそれ以上に恥ずかしさで顔を真っ赤にしていた。今にも全力でこの場を逃げ出したいくらいに。
「ご、ごめんなさいっ!!あなた、大丈夫?」
ぶつかってしまった人が慌てて美玖に手を差し伸べる。
「はい。ありがとうございます」
口調だけは平静を装り、差し伸べられた手を取って立ち上がると
「こちらこそぶつかってしまってすいません」
すぐに頭を深々と下げて相手に謝る。
ぶつかったのは明らかに美玖からだったので謝るのは当然だ。
「え、いいのよ!!こっちこそボーっとしちゃってたからっ」
相手は更に慌てふためく。
顔を上げて!!と言われた美玖は困らせるのもなんなので素直に顔を上げた。
そこで相手の顔を初めてちゃんと見る。