朱の悪魔×お嬢様
「は、はぁ。でも、無理でしょう?あんな大きな財閥、一人でやっていけるんですか?」
「あら、誰に向かって言っているのかしら?」
ぞくりと新聞記者の背中に寒気が走る。
嘲るような目。
だがそれは一瞬しか見えず、すぐにまたいつもの微笑みに戻った。
「ご心配、ありがとうございます」
嫌味ったらしく凜が礼を言うとすぐに「でも、」と続けた。
「それはあなたには関係ないわ。財閥は私、羽須美凜が継ぎます。これはもう決まった事よ。…誰にも口出しさせない」
冷めた声で告げる。
圧倒的な威圧、威厳。
さすがあの羽須美財閥の一人娘、いや、新たな当主といった所か。
凜はそれだけ告げるとさっさと新聞社を出て行った。
数秒そんな凜を呆然と見送っていた新聞記者はハッと我に返ると他の同僚に向かって怒鳴る。
「お、おい!!明日の朝刊の一面に載せろ!!羽須美財閥の後継人が決まったぞ!!」
*-*-*-*-*-*-*-*-*
凜は新聞社を出るとホッと息をついた。
勝負はこれからだ。
負けるものか。
自分に、周りに、―――勝つんだ。
凜は今度は自分に宣戦布告を告げると帰路についた。
次の日。
凜の発言は当然新聞に載り、世間にまた別の波紋をたたせた。
「あら、誰に向かって言っているのかしら?」
ぞくりと新聞記者の背中に寒気が走る。
嘲るような目。
だがそれは一瞬しか見えず、すぐにまたいつもの微笑みに戻った。
「ご心配、ありがとうございます」
嫌味ったらしく凜が礼を言うとすぐに「でも、」と続けた。
「それはあなたには関係ないわ。財閥は私、羽須美凜が継ぎます。これはもう決まった事よ。…誰にも口出しさせない」
冷めた声で告げる。
圧倒的な威圧、威厳。
さすがあの羽須美財閥の一人娘、いや、新たな当主といった所か。
凜はそれだけ告げるとさっさと新聞社を出て行った。
数秒そんな凜を呆然と見送っていた新聞記者はハッと我に返ると他の同僚に向かって怒鳴る。
「お、おい!!明日の朝刊の一面に載せろ!!羽須美財閥の後継人が決まったぞ!!」
*-*-*-*-*-*-*-*-*
凜は新聞社を出るとホッと息をついた。
勝負はこれからだ。
負けるものか。
自分に、周りに、―――勝つんだ。
凜は今度は自分に宣戦布告を告げると帰路についた。
次の日。
凜の発言は当然新聞に載り、世間にまた別の波紋をたたせた。