猫の初恋
うーん、これは困った。どうしたらいいの。
重い扉と格闘しているうちに何回かチャイムが鳴って、とうとう放課後になってしまっていた。
諦めきれずカリカリとドアに爪を立てていたら、いきなり外側から開いた。
次の瞬間、中に入ってこようとした人の長い足に危うく蹴り飛ばされそうに。
「ニャウッ」
すんでのところでかろうじてよけて一目散に廊下に飛び出した。
ドアが閉まる前に出られたから一瞬ホッと胸を撫で下ろしていたら、さらなる試練が……。
「体育だるかった」
「それなー」
体操服姿の女子10人くらいがワイワイ話しながら廊下いっぱいに小走りで迫ってきた。
ニャフーッ、こんなの絶対逃げられないよ。
靴の高さほどしかない今の私は、巨大な足の数に圧倒されて逃げ場を失った。
砂埃をあげながら近づいてくる足、足、足。
パニックになりながら、右へ左へ避けるけど勢いよく転んでしまい……。
今にも踏んづけられそうになったその時。
重い扉と格闘しているうちに何回かチャイムが鳴って、とうとう放課後になってしまっていた。
諦めきれずカリカリとドアに爪を立てていたら、いきなり外側から開いた。
次の瞬間、中に入ってこようとした人の長い足に危うく蹴り飛ばされそうに。
「ニャウッ」
すんでのところでかろうじてよけて一目散に廊下に飛び出した。
ドアが閉まる前に出られたから一瞬ホッと胸を撫で下ろしていたら、さらなる試練が……。
「体育だるかった」
「それなー」
体操服姿の女子10人くらいがワイワイ話しながら廊下いっぱいに小走りで迫ってきた。
ニャフーッ、こんなの絶対逃げられないよ。
靴の高さほどしかない今の私は、巨大な足の数に圧倒されて逃げ場を失った。
砂埃をあげながら近づいてくる足、足、足。
パニックになりながら、右へ左へ避けるけど勢いよく転んでしまい……。
今にも踏んづけられそうになったその時。