猫の初恋
路地裏に入った先は行き止まり。
3メートル以上はありそうな高い壁が目の前に立ちはだかった。
「猫宮、まずい行き止まりだ」
「大丈夫」
冷たいコンクリートの壁に触れて一足飛びに駆け上がった。
てっぺんまで行くと下にいる一条くんに手を伸ばした。
「一条くん私につかまって」
「え……」
彼は目が点になって呆気にとられていたみたい。
すぐそこまで危険が迫っている。
だから今はそんなことにかまってなんていられない。
「一条くん急いで、早く」
「お、おう」
覚悟を決めたように応じてくれた彼は後ろに5歩下がって勢いをつけて壁めがけて走ってきた。
強く地面を蹴って壁を駆け上がり、ギリギリで私の手を掴んだ。
彼もかなりの身体能力には違いないからきっとできると確信してた。
「むうっ」
両手で彼の腕を掴み必死で引き上げるとなんとか上まで這い上がってきた彼。
壁の上から向こう側の地面を見下ろした彼は私にこう言った。
「俺が先に降りて、猫宮を下で受け止める」
「ううん、大丈夫。私一人で降りれるよ」
3メートル以上はありそうな高い壁が目の前に立ちはだかった。
「猫宮、まずい行き止まりだ」
「大丈夫」
冷たいコンクリートの壁に触れて一足飛びに駆け上がった。
てっぺんまで行くと下にいる一条くんに手を伸ばした。
「一条くん私につかまって」
「え……」
彼は目が点になって呆気にとられていたみたい。
すぐそこまで危険が迫っている。
だから今はそんなことにかまってなんていられない。
「一条くん急いで、早く」
「お、おう」
覚悟を決めたように応じてくれた彼は後ろに5歩下がって勢いをつけて壁めがけて走ってきた。
強く地面を蹴って壁を駆け上がり、ギリギリで私の手を掴んだ。
彼もかなりの身体能力には違いないからきっとできると確信してた。
「むうっ」
両手で彼の腕を掴み必死で引き上げるとなんとか上まで這い上がってきた彼。
壁の上から向こう側の地面を見下ろした彼は私にこう言った。
「俺が先に降りて、猫宮を下で受け止める」
「ううん、大丈夫。私一人で降りれるよ」