拾われたワンコは元教え子を溺愛する
「しかし、途中から女物が沢山出てくるけどこれ唯花のじゃないよね?」

「私がこんな派手な服着ると思う? 下着に関してはスケスケだし。こんなのにお金が使われていたなんて」

 浮気相手の為に買った物なのか、ブランド物のバッグや高そうな下着が姿を現す。

「着てみるのもありかもよ?」

「無理。サイズが合わな過ぎる」

「ホントだ。新しい女はBか。おっぱい大好き人間かと思ったけど今度は小ぶりに目を付けたのね」

 アンタよりも三つ下じゃん、と笑いながら『売る』と書かれた段ボール箱に下着を放り投げた。普段なら扱いが雑って怒る所だけど、私も投げてるから何も言えない。

 イライラの方が勝ってしまうから。

「お金さえあればいいんじゃない? アイツ」

「フリーターが俺より稼ぐ女はって偉そうにするの何? しかもお金を持っている人にしか近づかないとか。アンタの元カレ馬鹿なの?」

「馬鹿だよ。じゃなきゃこんなにゴムを注文するはずないじゃん。なにこれ。業者かよ」

 大きな段ボールを開けるとそこにはびっしりと『お徳用』と書かれたコンドームが。ゴムは大事だからつけているのは偉いと思う。こうやってきちんと私の分と浮気相手の分を考えて大量に注文している所も馬鹿だな~って思うけど、さすがに性欲強すぎない?

 猿なの?
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